世界の「都市」に今、何かが起こりつつある。

経済のグローバル化やコミュニケーション技術・ネットワークの急激な広がりによって、人々の生活やアイデンティティの根幹をなす価値観の基盤に変化が生じはじめている。国境という概念は希薄になり、現実/仮想、ローカル/グローバル、パブリック/プライベートといった異相の空間領域が曖昧になり、人・モノ・マネー・情報の流れがダイナミックに交わる状況が今まさに現実のものとなっている。

グローバリゼーションの名のもとに引き起こされる様々な力は、世界のあちこちで新しい都市の状況(new urban conditions)をつくり出し、都市自体のありように作用しはじめている。すでに都市空間が、今まで思い描かれてきた姿から別 の何かへと変わりつつあることを論じる時点に、私たちは来てはいないだろうか?「都市」「建築」「公共空間」といったものへの見方を問い直さざるを得ない地点に、来てはいないだろうか?

新しい都市の状況。都市を変える力。それらをいち早く捉えようというのが、連続レクチャー「New Urban Conditions: 都市を変える力」のねらいである。都市の変化を敏感に受け止め、先端的な視点から観察しアナライズする論客、また、現実の都市空間を自ら突き動かすアーバン・プレーヤー達など、世界各地で、そして様々なレベルで「都市の変化」に関わる人々が約2ヶ月にわたって続々と登場し、議論を展開する。

現代の都市をめぐり、現代社会と接続した「生きた議論」を巻き起こすこと。
2001年春、TNプローブはこの抱負とともに再スタートの幕を切る。