ヨーロッパの大国の中で唯一、破竹の勢いで経済成長を続けるロシア。ところがその展示はとても質素で、暗くせつないものだった。
それは団地に生きる人々の視線を描いたもので、窓から見える退屈な冬の景色、同じ形の箱に住まう無数の人々の悲哀、そして箱の中で育まれる狂気などが、痛々しいリアリティをもって伝わってきた。音も言葉もなく、ただ映像と抽象的な模型がポツンポツンとあるだけの空間。地味なのに詩的な雰囲気が漂っていて、この館に魅せられた人は意外に多い。都市の未来というと華やかなことばかり考えがちだが、団地という足元の現実を浮かれずに見つめるロシアから、学ぶべきことは多い。
お金と時間をつぎこんでも、必ずしも展示の質につながらないのが難しいところだが、それでも大国の展示には何かと考えさせられるものが多かった。
次回のレポートでは、遠方から不利を背負って参加している国々の頑張りを見ていくことにしよう。
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